「シュタイナー教育」ということにこだわらず、忙しさにまぎれてつい子どもたちを急かしてしまう親(私を含めて)がふと立ち止まり、怒鳴り散らしてしまうのではなく、時には手を広げてゆっくり抱っこするだけでいい。そんな気持ちが大事なんだということを気づかせてくれました。<P>星の数ほどある教育論を狂信的に信仰するのではなく、自分がインスピレーションを感じたもの、ことを自分なりに取り入れていくことの大切さを教えてくれます。
主に著者が海外のシュタイナー幼稚園に子供を通わせた一年間の様子が語られている。素朴で温かく静かに時間が流れる園の様子。優しく先生、可愛らしい子供たちの様子、随所に出てくるお祈りの歌・・・本を読み終えたときに私の心は不思議と温かな気持ちでいっぱいでした。早期教育が注目され、あれもこれもさせなければと思いがちですが、この本を読むとそんなことより、「もっと子供を愛そうよ!可愛がろうよ!」と単純だけど、とても大切な何かを気づかせてくれる一冊です。本の中のこと全てはとても真似できないけど、育児に行き詰まったり落ち込んだときにこの本を読むと何となく癒されます。巻末にシュタイナーに関する様々な本や幼稚園での使ったものと同じような教材の購入方法等が詳しく書いてあるのも、とても参考になります。