もうどうしようもなく共感してしまった。条件付きの愛で、もしくは愛のない人に育てられた愛を求めるすべての人に試金石として読んでもらいたいと思う。しかし、このもて具合はちょっと反感を買いそうかも。僕自身はこの人よりはうかつにも人を少しは愛してしまっていたことに気づかされたという思わぬ特典があった。結局3回も泣いてしまったのだが。愛の不在の連鎖はかくも恐ろしい。個人的には一生に一瞬でも愛されればOKかなとも思う。多分共感する層は世界の10000分の1にも満たないだろう。
皆さん、家族との関係がどうとか、そういうところに衝撃を受けているようですが、私には、若い頃ウィーンで七人の女性から一度に求婚・求愛されたという箇所のほうがずっとショックでした。そんな人も世の中にはいるんですねえ。「孤独について」を読んで共感し、でもそんな人がなぜ結婚できたのだろうなどと思った私がバカみたいです。中島義道が「生きるのが下手」(「私の嫌いな10の言葉」文庫版解説、宮崎哲弥)なんて大嘘です。まあ中島先生、男にも女にももてもてで、よろしゅうございますねえ。<BR>小谷野敦
私は、この本の内容に非常に共感を覚えました。<P>人によっては、悪魔のような人だ思うかも知れません。<BR>「愛」至上主義の人にとっては、<BR>非常な嫌悪感を覚えるかも知れません。<P>このような告白をすることは非常に勇気の要ることだと思います。<BR>しかし、私の中にもこう表現するよりない感情があることも確かです。<P>もし、私も同じような人生を歩まざるを得ないとすれば、<BR>それはやはり「救いがない」という感じがします。