~投稿論文を書く実力をつけるのに一番良い方法は「投稿論文を書くこと」だろう。<BR>投稿論文は書けば書くほど書くコツが分かってくるし、「投稿論文を書き上げた<BR>(受理された)ことがある」という自信が執筆中にスランプに陥ったときの支え<BR>にもなってくれる。<P>では、「まだ投稿論文を書いたことがない」人はどうすればよいのだろうか?<BR>~~<BR>ノウハウも自信もないその「まだ論文を書いたことがない」人がもしラッキー<BR>ならば、良い指導者から良い指導が受けられるかもしれない。<P>では、そのような良い指導者に恵まれなかった人はどうすればよいのだろうか?<BR>その人は砂漠に水道を引くような途方もない孤独を一人で負うことになるだろう。<BR>~~<BR>ある者は体調を崩しある者は精神を乱し研究の路から去っていくだろう。<P>この本は、そのような孤立無援の「まだ投稿論文を書いたことがない」人に向けて<BR>差し伸べられた現在のところ唯一の本である。この本に書かれているのは(一般的な<BR>「文章術」ではなく)どうやって研究を組み立てるか、から、どうやって査読プロセス<BR>~~<BR>をくぐり抜けて受理を獲得するか、までの「投稿論文の書き方」に関する最も<BR>本質的な(かつ情報が不足していた)部分である。<P>もちろんこの本さえ読めばスイスイ論文が書ける、というわけではない(そんな<BR>本は存在しない)が、これから研究者を志す人にとっての(あるいは既に研究者で<BR>~~<BR>あったも)これ以上の本質的な「論文の書き方」ガイドは現在のところ皆無だと思う。<P>(「論文の書き方」と称した「テクニカルライティング」系の本はたくさんあるけれど、<BR>「テクニカルライティング」はいわばサンドペーパーで表面の見栄えを大事にする<BR>程度の(それも大事だが)重要性しかないと思う。論理的に破綻している研究の論文を<BR>~~<BR>まとめようとしたことがある人なら、「テクニカルライティング」<以前>の段階の<BR>の重要性というのが痛いほど分かるだろう。)~
論文では何を書くべきか?初めて論文を書く時は何を書けばいいのかがわからず、我流で書きだすことが普通でしょう。でも、論文には論文の書き方があります。それを分かりやすく解説したのがこの本です。<P>誰でも分かっていそうなのに、ついついやりがちな失敗例も多く載っています。また、重要なところではチェックリスト的な表があるのも役立ちます。論文を書くときには手放せない本です。当然、卒論や修論を書く前に読んでおいても損はありません。<P>また、論文を書いたことがある人にとってもお勧めします。論文を苦労して書いたことのある人ならば、さらに内容を理解してよりよい論文を書くことができるでしょう。
論文を書くことの意義を知りたい人や,大学・大学院に在籍している学生,若手研究者などに手にとって読んでもらいたい.<P>というのも,研究室やゼミなどに配属された頃から他の人の書いた論文を読んだりする機会は多く,読み方などについてもいろいろと指導されるかと思う.しかし,実は論文を書くという行為になると具体的な指導はほとんどなく,見よう見まねで書いて,指導者 (先生) などに赤入れしてもらい...という方がとても多いかと思うが,具体的に系統だった書き方について知る機会はほとんどない.<P>本書ではなぜ論文を書かねばいけないのかにはじまり,なぜ,なにを,どのようにしてに書くかということについてたいへん丁寧に解説してくれる.たいへん明快にかつリズム良く書かれているので,目を通すにもさほど時間は要しないかと思う.<P>図や表などの書き方やについても触れられているが,他の書籍,たとえば The Mit Guide to Science and Engineering Communication をはじめとするテクニカルライティングの本なども参考にするとさらに良いだろう.