全体的に言えることかどうかはわかりませんが、一通り目を通して感じたことは、考察不足というかあまりロジカルでないような気がします。結論ありきの書き方が随所にみられ、去年と比較して非常に出来の悪い内容であると私は思います。
例年のことながら、中小企業に関する詳細な分析は白書ならでは。<BR>また、白書でしか入手できない数字等もあり、関係者には必読の書だ。<BR>特に今年は倒産経験者に対するアンケート調査の結果など<BR>これまでに扱えていない分野に、かなり意欲的に踏み込んでおり、評価できる仕上がりだ。<P>が、買いかどうかは話は別だ。<P>ちょっと見てみようという程度なら、中小企業庁のHPからポイント版をダウンロードするのがよい。<BR>実務家には、「経営者のための図で見る中小企業白書」を待つ方がいいのかもしれない(綴じ込み葉書によれば、7月には出るそうな。そういう意味では診断士も「図で見る」で乗り切れるかな?)。<P>また、特に急がない人なら、中小企業庁のHPで全文公開されるのを待つという手もあり!かも。<P>こうして見ると、中小企業実務関連者や研究者など以外は、とりあえず「図で見る」の出る7月まで待ってみてもいいのでは? ポイント版だと、だいぶ取り上げられていない内容も本文にあるので、ポイント版だけでは、白書の良さや、白書に書かれているエッセンスが把握しにくいと思う。
この白書は、一般の人が読むべき白書ではなく、「中小企業診断士を目指す受験生」のためのバイブルになっています。試験自体もここから数多く出題され、受験生にとっては良い本なのですが、税金を使って受験専用??の本を作るのもいかがなものか・・・