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| 厚生労働白書〈平成15年版〉活力ある高齢者像と世代間の新たな関係の構築
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厚生労働省
厚労省=
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「活力ある高齢者像と世代間の新たな関係の構築」と題された平成15年版の厚生労働白書。力説せんとするところは、巻頭言にもあるように、働きすぎで多忙な現役世代と、意欲があるにもかかわらず社会活動に参加できずにいる高齢世代の調和を図ろうということである。例えば、少子化対策に関して言えば、仕事に忙しく思うように子育てを行うことができない現役世代(親)を、時間的ゆとりのある高齢世代(老親)が支援できるような、三世代一体型の地域福祉のあり方を提唱するものである。 たしかに総実労働時間は減少傾向にあるが、日本が依然として先進国有数の「働きすぎ」国であることは否めない。それが子育て環境に悪影響を与えているであろうことは容易に想像がつく。その意味において、本書の言わんとするところには、一応の説得力がある。 しかし、少し別の角度から少子化問題をみたときに、「働きすぎで多忙な現役世代」という捉え方は必ずしも有効ではないのではなかろうか。例えば、「出生行動」と並んで、少子化を進行させる要因である「結婚行動」みてみよう。同じ厚生労働省が実施した「第1回21世紀成年者縦断調査」によれば、独身者の「結婚意欲」を問うたところ、男女いずれにおいても、正規職員・従業員ほど意欲が高く、アルバイト・パート、仕事なしとなるにつれて意欲が低下する傾向が読み取れる。ここでは、時間的ゆとりがあるはずの非正規雇用者、無業者ほど「結婚意欲」が低い(それゆえに子を持つ可能性も低い)という、白書が想定するのとは異なる現役世代の姿が垣間見られる。その背後に、若年者を取り巻く厳しい雇用環境が経済的に結婚を困難ならしめているという論理が働いていることは言うまでもなかろう。若年雇用問題への目配りの欠如――本書のウィークポイントがここにあるように思われる。
社労士の勉強に役立つかなと思って購入しました。思ってたより読みやすいですね。役に立ったかどうかは分かりませんが、無駄にはなってないでしょ!
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