「ジャパネットたかた」に始まりカタログ通販、単品通販、ネット通販などと通販の全体像、輪郭を一つ一つ取材してわかりやすく特徴などを紹介してくれています。読みやすいし、親しみやすい。<P>ただ、やっぱりつっこみ不足。問屋業の成功企業を追った小川進氏の「稼ぐ仕組み」に比べると掘り下げ不足、つっこみ不足、絞込みが足りない感がぬぐえない。輪郭をなぞっただけのように思えてしまう。<BR>もっと絞り込んで欲しいところ。著者の鈴木さんは同い年。頑張って欲しいです。
総合カタログ、専門アパレル、単分野(健康食品など)、テレビ・ラジオショッピング、個人、百貨店といった章立てで、通販業界の網羅性はあるものの、中身は物足りなさを感じる。<P>各分野での成功企業のインタビュー記事が大部分であり、それも、特に踏み込んだ内容ではなく、企業の概要の紹介にとどまっているものが多い。通販で成功するためのKFSなどの踏み込んだ分析が今一つである。<P>インタビュー記事の場合、インタビュアーの知識や、相手から引き出す力が面白さの鍵を握ると思うが、この本の著者の場合、特に通販業界で働いたこともなければ専門的に取り組んだわけでもなく、雑誌等の編集出身とのことであるため、残念だが、やむを得ないかもしれない。<P>ただ、成長産業である「通販」の最近の桊??界事情について、新書でまとめている本はほかにはないと思うので、その取り組みは評価したいし、さらなる分析のさきがけとなることは期待したい。
本書は、おなじみのテレホンショッピングから個人のネット商店など、不況の現代の中でも右肩上がりの成長となっている通販の世界と、マーケティングや物流など、通販を支える業界全体を紹介したもの。客が実物を手に取れないからこそ、客のニーズを読み、商品のある生活を提案するというコンセプトは、商売の基本を再確認しました。他にも通販をめぐるトラブルなども指摘しており、業界の成功の秘訣が上手くリポートとしてまとめられています。