まず本書の内容を端的に表すストレートな題名と私の問題意識がシンクロし、迷わず注文した。著者はこの内容を語るに相応しい人物だと思う。カナダ人で英文経済紙記者である著者だからこそ知り得た事実が満載だ。<P>裏の勢力と政治家・官僚・銀行・証券、そして企業経営者が、実はトップレベルで繋がっており、これらすべてが本当の抵抗勢力となって日本の改革を阻んでいると本書は指摘する。そしてそのツケは巧妙に国民に回されているのだ。日本は法治国家ではなく人治国家で、中南米同様の腐敗した泥棒国家でさえあるという著者の主張は説得力をもつ。<P>小泉首相がいまだに改革者とみられ、政権交代がかかった選挙でも投票率が上がらない現状をみると、本書の指摘通り、多くの日本国民は自分の国の真の形を理解していないのだろう。隠蔽を重ねてきた抵抗勢力が次第に臆面なく表面に出てきつつある今こそ、ひとりでも多くの日本人が「自分の為に」読んでおくべき書である。そして本書で論理展開が大雑把な部分は、自分の頭で考えてみるぐらいの姿勢が、我々自身の為に必要であろう。
繰り延べ税金資産の解釈等誤っている箇所もあるが、とても面白い。<BR>これを読むと、抵抗勢力が実は「アメリカ」に抵抗する勢力であるとも読める。<BR>過去10年のさまざまな事件が1本の線で繋がります。一読後、目から鱗が落ちることを約束します。
全ての経済学者にこの本を読ませたい。抵抗勢力にも、アメリカの手先と言われる連中にも。この本を前にすれば、現在の経済政策がなぜ役に立たないかがわかるであろう。<P>ただし、この本に書いてあることのほとんどは、著者が言うように日本の記者が記事にしてないわけではなく、丹念に経済紙、雑誌、その他を読んでいれば、過去に読んだことがあるはずのものが多い。<P>著者が嘘を言っている、と言うより日本ではこうした問題にあまり関心が払われなかったということだろう。