デュラエースと聞けばシマノの最高グレードコンポ、と自転車好きなら、この自転車部品の開発物語に興味を持つのでは。<BR>しかし、この企業の開発力はすごい。<BR>シマノは何故『世界のシマノ』に成りえたのだろうか。シマノの強さの秘密はなにか。その答えを経営者、開発者、同業他社の証言を元に解き明かそうとしている。<P>冷間鍛造技術の完成、自社製品を試作しトッププロに使ってもらう苦労、どのエピソードも製品にかける情熱が伝わってくる。<BR>本当の意味での高付加価値商品はこうやってつくるのだ、ということを教えてくれる。
以前、友人に薦められた本である。<BR>感じた事は以下の通りである。 <P>①先端技術の導入 <BR>1)冷間鋳造 <BR>いち早く導入し、ノウハウを吸収し、量産体制を構築した。これは<BR>トヨタ自動車よりも先駆的に実施した。 <BR>2)コンピュータを駆使したシミュレーションでの設計支援 <BR>シミュレーション技術を活用することで、開発と品質のプロセス<P>を結んだ。また、この導入により、開発スピードが格段に向上した。 <P>②経営目標の実施 <BR>どこで生産すれば最高の品質で最速の納期で、適切な価格で供給できるかを常に考え、実践している。 <P>③創業間もない頃より「海外戦略」 <BR>創業間もない頃より、アメリカ市場、そして、苦労話が多かったヨーロッパ市場に展開している。 <P>この3つは自分にも生かせる部分が多い。私はエレクトロニクス業界ですので、機構部品の内容で読みづらいところはあったが、考え深いものがあった。この書籍を薦めてくれた「友人」には感謝したい。大学院生時代に鉄鋼とセラミックスの界面制御学をテーマにしていた為、少し助けられた部分もあった。どこで、何の経験が役に立つかわからないことも感じた。
私は自転車競技のランス・アームストロング選手の<BR>壮絶な闘病生活と、鮮烈な復活にすごく感動した一人ですが<BR>自転車競技に関しては、ツール・ド・フランスしか知らなくて<BR>ましてや日本の部品メーカーが、彼の自転車の心臓部を<BR>作っていたとは夢にも思っていませんでした(笑)<P>この手の本は、たいてい会社の自慢と技術力自慢に終わる場合が<P>多くて、あまり読まないのですが、この本は企業の在り方とかを<BR>考える上でなかなか良い本だと思います。<P>シマノはこう考えて、こういう企業努力で成功しました、<BR>でも、こう考える会社もあり、こちらもまた正しいと思います。<BR>というような書き方をされていて、好感がもてました。<P>ただ、専門用語というか、自転車部品の話が多いのです。<P>どんな部!品かは大体判るのですが、図説がすくないので<BR>どういう風に改良されたとかが、わかりにくいです。<BR>専門書ではないので、当たり前といえば当たり前なのですが<BR>素人に一から説明するつもりで書いて頂けたらなーと思いました。