告知により慌て、恐怖し、落胆した著者は、外科手術による切除や抗がん剤治療を受けつつ、医療現場における様々な言動の冷徹さに不安を感じながら、自ら生きるためのあらゆる方法を考えつづける。<BR> 癌細胞を活動させない元気なからだを取り戻すため、自分のからだのもつ生命力を引き出そうと、これまでの生活習慣を一変し徹底した食事療法による体質の改善を試みる。からだに害の無い食、というよりも、からだに生きる力を与える力強い野菜や穀類による食事を常とすることで、数値を低下させ、症状を押さえ込んでいる。<BR> この本は、単純な奇跡の生還話ではない。自らの体験をそのまま人に薦めるものでもない。医療、患者、食材と、多岐に渡る精力的な取材と調査によって、多くの疑問を提示しつつ自分なりのがん対処法を紹介することで、頼りを求める者を勇気づける本である。がん患者が自らの治療法に対して責任を持つことで、積極的に生きるきっかけを与えるものである。<BR> 再発に怯える患者本人にとっても、平穏を願う家族にとっても、同じように悩み、同じように苦しんだ著者、そして著者の目を通して紹介される数多くの患者の経験、思考、生き方は、感動と勇気を与えてくれる。告知以来晴れることのない不安と苦悩に覆いつくされてきた我々にとって、この先もがんと共に生きていくうえで大きな励みとなる。
過去に、家族ががんだと告知されました。<BR>まっさおになって、まず飛びついたのが<BR>柳原和子さんの「がん患者学」でした。<BR>そして、この「がん養生ごはん」。<BR>まな板の上の鯉のように、ただ受け身で医療を受ける<BR>以外にも、患者本人が、または家族がやってあげられる<BR>ことがあるというのが、驚きでもあり、希望でもありました。<P>また、医療にもいろいろあり、代替療法にもいろいろあり、<BR>自分で選択、治療、養生を実施していくということは<BR>ある意味、患者側も治すための責任を持たねばならない<BR>時代がやってきたのだなあ、、と、その点でも驚きました。<BR>つまり、医者ばかりが命を預かっているのではないという・・・。<BR>今は、一刻をも争う時期なので、さっそく食事の面での<P>方法を実してみています。