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| 名盤鑑定百科 協奏曲篇
(
吉井 亜彦
)
代表的な協奏曲のほとんどすべての演奏に細かく評価を加えた労作。本文もさることながら、各演奏についての1行コメントが読んでいてあきない。本書を書き上げるのに著者がどれだけのCDと格闘したかがしのばれる良心的な本である。挿入された作曲家・演奏家の肖像をはじめとするさまざまな図版も貴重なもので、それを眺めているだけでも楽しい。とにかくオススメ。
吉井氏の著作を読んだのは初めてだったのですが、驚きました。素晴らしい名著です。この書物では、協奏曲の中から名曲と呼ばれる曲を100曲を選び、その曲の内容や成立事情等を解説しています。ある程度専門にわたることをも記していますが、表現に工夫を凝らしており、音楽に詳しくない人が読んでも楽しめる内容となっています。楽曲についての著者の視点の提示の仕方がきわめて中正を得ていて、好感が持てました。解説のあとには国内盤として発売されたLP・CDの一覧が掲げられており、その全てに30字程度の短評が付されています。<P> 個々のディスクの演奏評は従たる地位に甘んじていますが、取り上げたディスクの枚数が非常に多いことから 、やむをえないといえます。というより、短評を加えたディスク数の多さに圧倒されます。たとえば、ヴィヴァルディの四季は81枚、バッハのブランデンブルク協奏曲は65枚、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は78枚・・・。100曲について取り上げられたディスク数3409枚というのは、ちょっと凄まじいものがあります。よくこれだけたくさんの録音を聴いたなと感心します。この書物は名盤鑑定百科シリーズの第4冊目で、他に『交響曲篇』『管弦楽曲篇』『ピアノ曲篇』があるそうです(全部吉井氏による著作)。どれも3000枚前後の録音に短評を付しているとのことですが、あまりの量の多さにただただ呆然とするばかりです。他のシリーズは読んでないので分かりませんが、少なくとも本書(協奏曲篇)については買って損は!しません。非常に良い仕事をしています。<P> CDのノーツについている無味乾燥とした解説よりも、よっぽど本書の解説のが良いです。これからもずっと愛読しようと思います。
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