この本に書かれているような反論を実社会でそのまま使うことは実際には難しいかもしれませんが、反論方法を知っているのと知らないのとでは議論になった場合の余裕度合いが全く違うなと感じました。<BR>あと、この本を読んで自分自身がよく反論されても仕方がないような議論をしているのだなと反省させられることも多くありました。
反論というと相手にガツンというとか、そういうレベルでしか考えていませんでしたが、論理的に反論するというのはまったく別のことなんですね。この筆者は反論をよりよい真実を発見するための手段ととらえているようですが、そういう見方も新鮮でした。ケースごとの詭弁への反論のしかたはかなり参考になりました。
「10年早いんだよ、君なんかが意見するのは」<BR>「君は現場を知らないからそんなことが言えるんだ」<BR>「日本人ってアホ。いくら勉強しても英語ができないんだから」<BR>さあ、こんなことを言われ時、あなたならどう反論する?<P>「ああ言えばこう言う」式の反論ではなく。相手が「う~ん」とうなってしまうような反論をするにはどうすれば良いのか?人間関係を壊すことなく反論するにはどうすれば良いのか?反論するのは心理的負担も大きく大変だ。この本は、そんな悩みを解決し、反論する勇気を与えてくれる。<P>本書は、著者の個人的「反論」体験やその他のエピソードを織り交ぜる形で構成されており、「あ~、あの時はこんな風に反論できたのか~」などと考えながら読み進むことができる。それぞれのエピソードは、それだけでも面白い内容になっている。読み手は、楽しみながら「反論する力」を身につけることができるだろう。この本をマスターした暁には著者に反論してみたいものだ。きっと意味ある議論ができるだろう。