債券と為替の話は別として、株を題材に話している部分を読むと<BR>著者は株式取引についてはそれほど詳しくないのかなと感じました。<BR>株価と為替レートの関係について説明した箇所は、説明をわかり<BR>やすくするためとは言え、特定業種全体の平均ではなく特定の<BR>1社を取り上げて説明したりしているため、当然、各企業の個別<P>要因で動く実際の株価の動きが著者の説明通りにはならず、為替と<BR>株価の関連性との説明と整合性が取れていない部分が出て、初心者は<BR>かえって混乱するのではないかと気になりました。<BR>ただし、元々、私自身、債券と為替のことをあまり知らず、勉強する<BR>ために購入した本のため、為替と債券の説明部分は非常に参考になり<BR>ました。
これは真にマーケットがわかり、非常に高度な次元で分かっている著者だからこそ書ける、平易な内容の本である。じっくりと読めば読むほど味わい深い。素人の方はもとより、為替にたずさわる方々にもぜひ読んで頂きたい本。意外と知らなかったことに気づかされるであろう。わがままを言わせていただくと、債券(とくに今投信などでブームの外債)版も書いて欲しい。お願いします。
この本は凄い! 数多くの為替の本は、机上の空論を使いまわしたようなつまらない本ばかりだ。ところが、この本は、マンガ・チックな赤い表紙で、図が多く、一見、初心者に基礎を解説する本に見えるがそうではない。驚くべきことに、初心者に理解できる分かりやすい表現で、プロの投資家でも知りえないような高度に専門的な内容が、全て、実際のマーケットのデータにより実証的に書かれている。毎日、マーケットを見ているプロでも見抜けない為替マーケットのカラクリが、驚くべく洞察力で解説されているのである。これまでの多くの本は、例えば、「円高は輸出企業に打撃をあたえる」、「円安が日本にとって望ましい」、「有事のドル買い」など、教科書的な解説に留まるものばかりであったが、この本は、教科書的な定説を全て実際の為替マーケットで検証し、為替の真のカラクリを解き明かしているのである。<P>第4章「世界のマネーはこう操られている」は、この本のクライマックスと思われる内容だ。そこには為替のプロでも見抜けない真実が語られている。「為替の支配者財務長官」、「強いドルで経済成長を演出したルービンの手腕」に書かれている内容は、世界中を見渡しても、極一握りのプロしか理解しえなかった真実ではなかろうか。<P>加えて、コラムも珠玉の内容だ。例えば「デフレは激安な中国製品のせい」との定説にメスを入れることも怠らない。<BR>図解の分かりやすい文章で、為替マーケットの真実が読める凄い本だ!