書評 みんなこんな本を読んできた セカンドクラスの添乗員―ツアー旅行格闘記
 
 
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セカンドクラスの添乗員―ツアー旅行格闘記 ( 稲井 未来 )

稲井未来さんは元添乗員です。元々は有名なメールマガジンであり(私も見ていた)、<BR>あまりにも人気があるのでとうとう本になった。本には未来さんの写真が載っていて、<BR>とても明るくて楽しそうな方でした。副題に「ツアー旅行格闘記」と<BR>記載されている通り、話の中心は何でも添乗員のせいにして理不尽な要求を言う<BR>お客様についてである。読んでいくと分かるのだが、本当にまさかという要求をする客が<BR>いてご愁傷様である。<BR><BR>初めて分かったことは旅行ツアーとは旅行会社から押し付けられたものを<BR>外注でやっているということ。実際のトラブルは旅行会社の調査不測から<BR>生じることが多いこと。私個人は旅行ツアーは現場にいる添乗員が立て、<BR>やってきた客に比例して給料を払ったほうが!、無!理のない旅行ができて<BR>添乗員のやる気も起き、ひいては旅行会社の利益につながると思うのだが。<BR><BR>内容で印象に残ったのは第10章の「これぞ醍醐味」。トラブルの話ばかり<BR>読んでいるとさすがに精神的につらい。しかし、この章だけは楽しいこと<BR>ばかり書いてあって非常に楽しめた。第2巻では楽しいことを<BR>もっとたくさん書いていただきたい。

お話の中に出てくる「サービス業の基本は笑顔」のくだりからも、<BR>この本は添乗員の体験談のみならず、サービス業に従事する人達に<BR>お客さんとのよりスムーズで楽しいかかわり方の提示までをしている。<BR>ただお客さんを持ち上げるだけではなく、必要なときにはきちんと<BR>NOを伝え、間違いも正す。その伝え方にどれだけ温かさとユーモアが<P>あるかで、お客さんの受け取り方は全く違ったものになる。<BR>添乗員、旅行業者だけでなく、すべてのサービス業従事者にとって<BR>一読の価値あり。

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