「真実の瞬間」という言葉、CSやマーケティング業務に携わっていると幾度となく耳にしますが、この本が原点だったんですね。<BR>今から15年も前にここまで徹底して顧客起点の考え方ができ、しかも当時まだ規制下にあった大企業(SAS)の改革を実現してしまった著者が書いているだけあって、非常に説得力がありぐいぐい引き込まれる内容となっています。<P>しかし読み終わった感想。<BR>「わが社にもこんなトップが来てくれたら。。。」<BR>やはり顧客重視の企業風土への改革はトップダウンじゃないと無理なのでしょうか。
経営危機に瀕していたスカンディナビア航空(SAS)を、わずか1年で黒字に転じさせた若きリーダー、ヤン・カールソンの回想録。<BR>「真実の瞬間」とは、最前線の従業員が顧客に接する最初の15秒を指すが、カールソンはその15秒で顧客に最大の満足を与えるため、大幅な権限移譲と組織のフラット化を行った。<P>印象的だったのはSASが「ヨーロッパで最も時間の正確な航空会社」になってからの話----財界の要人が乗りつぎ機の出発を遅らせるよう暗に要請してきたとき、便を定時に離陸させ、代わりに他社の便を用意したくだりだ。従業員のアイデアだった。SASの従業員は、カールソンのリーダーシップのもとで、いつでも顧客優先の思考のできる自律的な人材となっていった。<BR>組織はこんなに変われるという感動を与えてくれる1冊である。
真実の瞬間という有名な言葉は、最初の15秒の接客態度でその会社の経営が見えてしまうことをいっています。なるほど!とおもいます。著者の失敗を事例にして、いかに権限委譲を現場におろし、社員を活気づけていくかを説いています。管理職やリーダーの方にとって参考になります。