この本を読んで、プレゼン資料を書く機会があったのですがこれまで少なくとも1週間はかかるものが1日半で仕上がりました。論点、論述する順序などを予め緻密に考えるこの書き方は、これまでのとりあえずワープロに打ってみて切り貼りした挙句にタイトル(論点)まで変えてしまうような書き方よりずっと効率的でした。この本で気になったのは例が数行の文章ばかりであること、悪い例と良い例が必ずペアで示されていないこと、メールや1枚程度のレポートを想定しており目次が必要な数ページ以上のレポートや書籍の書き方をあまり対象としていないことが読み進まないとわからないことです。そして何よりもこの本がどう見てもピラミッド構造になっていないような気がするのは私だけでしょうか。
間違い無く誰にでも役に立つ本だと思う。でも読み終えるのが本当に辛かった。まだどこかに良いことが書いてあるんじゃないかと、決して斜め読みをせずに気合を入れて読んだが、後半に進むに従いトーンダウンしていく印象は否めなかった。ビジネスマンが対象ということだけど、本当はこういう教育は社会に出る前にしておくことじゃないかなあ……。著者のいう考える技術・書く技術を駆使すれば、50ページぐらいの誰でも読める、それこそ小中学生でも読める不朽の名作になったと思う。
書店によっては、よく見える所に積み上げて売っているほど有名であり、数多い「論理的な書き方・考え方」の「古典」とも言える本である。実際読んでみると独特の難解さがあり、さらりと一読できる内容ではないことに気づくだろう。それなのに、なぜ、積み上げられて売られるほど評判がいいのだろうか?<P>それは、だぶん読み方に関係している。「正しい」読み方をすれば非常に面白い本であると思う。<P>コツは、最初は第*部「書く技術」と第*部「考える技術」だけを2回続けて読むことである。そうすると「状況-複雑化-疑問」という基本構造や、「箇条書き」に関係する、「順序」と「要約」の深い考察が実感としてわかってくる。その後、第*部と第*部を読むか決めればよい(たぶん読みたくなると思う)ちなみに!!*部と第*部だけでも、論理的な思考力/文章力が向上するだろう。少なくとも「良い文章」と「悪い文章」の区別はつくようになる。(重要!)<P>コンサルタントに限らず、ビジネス・ライティングが必要とされる方とっては、必読書の一つであることは間違いない。