ギャンブルには全く興味がない私ですが、けっこう楽しめました。<BR>浅田氏の軽妙な筆致が冴えるヨーロッパ旅行記としても読めます。<BR>久保吉輝氏の写真もとても鮮やかで、日本にはない色ばかり<BR>なので見ていて飽きません。<BR>夢のような非日常への誘いに心躍らされる反面、<BR>日本人であることの不幸を再確認させられます。<P>そう、日本では労働は美徳、遊びは罪悪。<BR>泳ぎ続けなければ窒息死してしまう鮫のように、<BR>働き続けなければならない宿命を背負った日本人。<BR>たかだかの物質的豊かさの為にあまりにも多くのものを<BR>犠牲にしている日本人。そしてそのことにすら気付かない。<BR>この本は、ふと気付かせてくれます。
浅田氏はカジノを廻って私を非日常の世界に連れて行ってくれました。<P>モナコのカジノに行ったときのことを思い出しましました。<BR>オテル・ド・パリに泊まり、正装してカジノに行く。<BR>ニースへもカンヌへも・・・<BR>在りし日の記憶が次々と頭の中からあふれてきました。<BR>浅田次郎さん、今度は他に国にも連れて行ってください。
ヨーロッパのカジノに興味がある人。行く前に読んで損なし。やる気出てくるよー