1歳9ヶ月のひとり息子がいます。子育てに関して自信が無く、これから子供が成長していく過程を思うと不安になることが多かったのですが、この本を読んで、子育てに前向きに、楽しく取り組もうという勇気が湧きました。読む前は、“親業って言葉からして育児って難しいものなのかしら”と仕方なく読む教科書、のようにこの本を手に取りました。でも読み進むうちにどんどんその内容に引き込まれ、“なんて面白いんだろう!”と出産後初めてまともに一冊の本を読み上げました。<BR>親業トレーニングにも興味が湧き、講座の受講も考えています。何より、日々の育児が楽しくなったのが有難いです。
親になる前にこういう本と出会いたかった。料理も基本を知っているかいないかで違うが、不安と期待を抱えながら親になる。両親学級もおむつの変え方も必要だが、こういうことこそ必要なのだと思う。目からうろこという感じである。子どもが生まれる前に教えてほしい。でも、悩んだときが必要としているときかもしれない。子どもが悩んだとき言ってはいけない言葉、言い方をはっきり示している。子どもの自立を支援していくような言葉かけをしていくこと。親子だけでなく、対等な関係で人と人の間に心の架け橋を築いていきたい。
ゴードン博士の「親業」は日本ではまだ不十分な「こどもは親の所有物ではなく、一人の独立した存在で、親と同じように敬意を持って接しなければならない」という考え方を具体的に示したものである。基本精神は賛成で、そうしたいと思っていても、自分の子供のこととなると、つい支配的な言い方になったり、嫌われたくないと、つい甘やかしてしまったり、親の心は揺れ動く。しかしこの本を読むことで、親自身の心に「基本」という根を生やすことが出来る。親になったことのある人、親になろうとしている人、親の気持ちが知りたい人などは一度目を通しておくべき名著である。