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風邪の効用 ( 野口 晴哉 )

ノグチハルチカ。その名前は少し東洋医学やオルタナティブな治療法に首を突っ込めば必ず耳にする名前。野口整体を学んでいる人からその一端を教えてもらった事が以前あったが今ひとつわからないでいた。この本はわかり易い言葉で体の捉え方を教えてくれる。そして西洋医学の考え方(悪い所、痛い所は取り除く)に慣れた人には今までのやり方を気持ちいいくらいバッサリと否定される。丁度今風邪をひいている。高熱になったが解熱剤などのまずに経過をみている。体のこわばりをほぐすよう心掛けていたら快復に向かっている。体の変化や体からのサインに気をつけると自分の状態がわかるものだと実感した。

同時に買った「整体入門」の方を先に読むべきだったようです。<BR>風邪への考え方はなるほどだけど、<BR>この一派の専門用語(?)がこう当たり前のように使われていると、<BR>どうも新興宗教のパンフでも読んでいるような気分に…<BR>講義をおこしたという「語りかける」文調子もその一因。

この本を読んで一番感心するのは、著者の身体の微妙な変化を捉える能力です。<P>私の場合、身体が単にだるいとか、疲れたとか全体的或いは包括的な捉え方しか出来ないのですが、著者の場合、何処がどの様にいつもと違うかを的確に捉える事ができるです。また、その違いがどの様な理由に基づき生じているのかを理解できる能力を持っているのです。<P>漠然と、現代の人々は、身体にも鈍感になっていると感じます。どうやったら敏感になれるのか考えつつも、なかなか実践できないのですが、そんな時にこの本を読むと、著者の能力が羨ましくなってしまいます。

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