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| 正史三国志 (1)
(
陳 寿
裴 松之
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晋代の歴史家・陳寿の手によって編纂された正史「三国志」。完訳で現在国内で出版されているものとしては、このちくま学芸文庫が唯一です。全8巻。内容はこの1巻から4巻までが「魏書」、5巻が「蜀書」、6巻から8巻までが「呉書」となっています。記述形態としては、その年ごとに何があったという書き方(いわゆる編年体)ではなく、人物ごとに伝記形式で紹介していく紀伝体(「史記」と同じスタイル)で構成されているのが大きな特徴です。感情を抑えた叙述のなかに隠されたメッセージ。一見関連性のない人物の伝記を読みつないだ時、初めて現れる真実。物語としての「演義」に触れ、さらなる知識欲を満たすべくこの本を手にされる方へ・・・「三国志」が本当に面白いのはここからです。
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