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| まかり通る-電力の鬼・松永安左エ門
(
小島 直記
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小島直記氏の伝記小説は、何作か読みました。<BR>この本も前半は、安左ェ門の破天荒な生き様が生き生きと描かれており、引き込まれます。<BR> ところが、戦後、電力再編を描く段階になると、何だかすっきりしません。<BR>第三の男が現れて、安左ェ門と問答してみたり、何だか尻すぼみになってしまいます。<P> 後半部分をうまく書くのが腕の見せ所なのに、どうも小島氏は、後半になると手を抜く癖があります。「極道」という作品が良い例です。<BR>戦前部分だけを読むのであれば、価値があります。
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