まさしくタイトルとおり相場のこころをものがたっています。相場で損失をだしたとき、その原因、答えがこの本の中に納まっています。いまそのこころにふれることで、成績は上々です。この本に出会えてよかったです。
相場や経済の本はどうしていつも小難しく、ある程度の知識がないと読めないのかという、常日頃の不満を忘れさせてくれるほど、この本はすんなり読める。専門用語も解説付で、非常に分かりやすく読み進められて、有り難い。しかも70の短編をまとめて一冊の本にしたのだから、どこから読んでもいいというのも、ものぐさな私にもってこいだ。<P> だがこの本は、「お手軽」でも「お気軽な教養本」でもない。むしろこちらにずんずん迫りくる。いや、それも正確ではないだろう。目の前に著者がいて、自分の培った全てを次世代ヘ伝えるために、静かに、しかし残りの人生を一秒でも惜しむような気迫がありながら、随所に散らばった含蓄ある言葉が読み手を包み込み、諭してくれるようだ。<P> 相場の世界という世界は、素人には何やら得体のしれないものが蠢く世界のように思っていたが、それにしても何と相場は人生に通じていることか。「休むも相場」「集中力」「諦観と転嫁と」「セルフコントロール」「プロ」「夢」を読むと、目標に向かって前進している人、失意のどん底にありながら希望を捨てていない人にとっては、大いに勇気づけられ、励まされ、原点を見つめなおすことができ、力強い次の一歩を踏み出す布石となることだろう。<BR> 数十年前に書かれた「相場の本」が今なお色褪せることなく、私たちの心に染み入るのは、真っ暗な夜空に、真っ直ぐに伸びる光が進むべき道を教えてくれる灯台のような人生の指針を、この本に重なり合わせるからかもしれない。<P> 私にとって、ただがむしゃらに突き進むだけでなく、自分の成長のために、あえて休んだり、立ち止まることこそ重要である、と教えてくれたこの本に、深く感謝したい。
この本はノウハウ本ではないし、テクニックを教える本でもない。読んで表題の「こころ」は心構えだと気づく。いかに自分が不安定な心理状態、心構えなく相場に臨んでいるか気が付いた。それを気づかせてくれる本である。<P>1つの章がほぼ見開き分で完結しており、言葉が凝縮されている。回りくどい言い回しがなく、直接こころに訴えかけてくる。読みやすいと思う。<BR>各章の最後のいろいろな人の言葉も言い得て妙、至言が多い。<BR>何度も読み返し、自分のものとしたいことばばかりである。<BR>相場というとテクニックばかりのように思い勝ちであるが、心構えも重要であろう。