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| ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金篇
(
安間 伸
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要は「投資するなら税金・手数料に留意されたし」という、もはや言い古された感はあるものの至極真っ当な内容。タイトルから裏事情的なものを期待すると、とんだ肩透かしを食うことになる。とはいえ、筆者のざっくばらんな語り口による解説は非常に分かり易く、証券税制の入門書には恰好の一冊。惜しむらくは、レイアウトや書体が某ゴミ投資家シリーズに酷似してるため、いかにも「2匹目のどぜうですぅ」と見られがちなことか(それともそれを狙ってる?)。 タイトルの一部であるカラクリという言葉からは怪しさを感じさせる本であるが、日本で投資をする際に付きまとう税制を全体から眺めている本。なぜ金持ちは不動産を持つのか、なぜ株を中心とした投資は白い目で見られるか、という個人的な疑問を解消するヒントとなった気がする。勿論、不動産にしろ株にしろ、税金をとられる以前の問題として、利益を出さなければ話にならず、その方法論は自分で編み出すなり人に聞くなりする必要はある。株が好きで投資をしている人にはこの本は向かない。不動産・株という部分よりも自分の資産全体を増やすことに関心がある人に向いている。しかも分かりやすい本。
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