昔、タグチメソッドをかじったことがありますが、その統計数学的な難解さと、実験結果がなかなか成果を伴なわず挫折した経験を持っています。<BR>書店でふと目にして買い求め、「面白くて」一気に通読しました。<P>この本で感心したのは、タグチメソッドの売りであるSN比の算出方法です。すなわち、本家は非線形代数の「変動分解法」と断った上で、「線形代数を利用した回帰分散でも、結果はほとんど変わらないので、Excelを用いて(気楽に)タグチメソッドを活用しよう」との提案です。単純な変動要因結果の解釈等、一抹の不満はありますが、明快な説明と提案に元気づけられました。本家タグチメソッドに入る前に、この本を読んでおくと理解が早いのではないかと思います。
Excelのシートにデータを入力すればタグチメソッドの解析結果が得られる、というものを期待していたがそのような内容ではなく、期待外れでった。でも、理論的な説明よりも実践的な説明が多いので、タグチメソッドの初心者がタグチメソッドの雰囲気を感じることができる入門書としては最適であると思う。
日本発の工学手法で既に偉大な功績を上げている田口玄一博士の開発したタグチメソッド。このタグチメソッドに関心のあるすべての人々に推薦する待望の実践的タグチメソッドのデータ解析法の入門書です。特にユニークなのは、Excelの回帰分析でできる簡便法を提唱し、データ解析の中心になるSN比と感度解析を、SN比は原書通りに解析し感度は平均値という非常にわかりやすい関数で解析しているところがユニークで実践的です。この本は「目から鱗が落ちる」を味わえる素晴らしい本です。私は一晩かけて一気に通読しました。<P>共著の一人のWEBからこの本の練習問題の全データがダウンロードできるので、後はExcelという今や標準的な分析ツールで練習してみようと考えています。タグチメソッドの工学思想は!!遠で哲学的ですが、実践するにはこの本で十分しょう。!