これから臨床研修をはじめる人たちにはかならず読んでもらいたい名著です。ものすごく理解しやすいけれども、実践ですぐに役立ちます。<P>すでに臨床研修は半ばを過ぎ手術はかなり覚えたが、水電解質酸塩基平衡はいまいちよくわからんという外科系研修医の人たちにもおすすめです。とにかく分かりやすい。実はもう少し複雑なメカニズムで制御されているような生理機能も、複雑さを必要最小限にまでそぎ落としてあるため、ひとつひとつの概念がとても明確です。まさにあほでもわかる。しかしその内容たるや深い。外科系研修医の諸君もこれさえ読めば、腎内の先生方にも一目おかれること請け合いです。
電解質や酸塩基平衡をいろいろ考えさせてくれる。一見軽めの簡単そうな本だが、パターン認識でそれなりにわからせてくれるお手軽的な本ではない。何回も読み込んで、考え理解していく本ではないかと思う。医学部の上級生以上でないとなかなかよさがわからないのではないだろうか?<P>私は今医学部の5年生で、今この段階でこの本に出会えてよかったと思うが、例えば3年生でこの本を読むのはきつかったと思う。ページ数にしては値段も高く、文庫サイズの171Pでこの値段である。決して難しい言葉を多用しているわけではないが、何となく理解しにくい。しかしそれでも何回も読んで理解を深めたいと思う不思議な本である。玄人好みの本ではないだろうか。<BR>少なくとも決して買って損したとは思わない。評価しにくいが、とりあえず☆3つとした。
「水・電解質と酸塩基平衡」という、ともすると難しく敬遠されがちな分野が文庫本サイズ1冊になっている。網羅的情報ではなくエッセンスが、教科書的配列ではなく症例主体に、文字ではなく視覚的に訴える図表をもちいてまとめてある。通読しやすい分量は、入門書として初読する場合だけでなく、繰り返し読み返す際に威力を発揮する。名著。