細胞ってどんな事やってるんだろ?という単純な気持ちで読みはじめたのがこの本でした。essentialなだけあって、本当にessentialという感じです。つまり、かゆい所まで手が届く本ではありません。これを読み終えてから各論に入ると言う感じ。読んでて時間を忘れるほど引き込まれる本ではなく(これは私の方に問題があるのかもしれませんが)、この本を足掛かりにようやく広い世界にチャレンジ出来るという実感を得られる本だと思います。レベルとしては、ブルーバックスを超えてます。少々専門用語が混じっていますが、門外漢の私でも調べてなんとか分かるレベルです。絵が豊富なので文章を読まなくてもそれだけで理解できてしまう場面もありました。教科書としては良い本だと思います。でもやはり教科書なので!(このニュアンスが伝えづらいw)
分子生物学的な内容について、かなりピンポイントにしぼりつつ丁寧に解説されています。とくに蛋白質の転写・翻訳のあたりは日本の他の教科書に比べて大変わかりやすく・かつ詳しいです。私は高校時代に生物をやらずに何故か大学で生物をみっちりやることになったクチなのですが、生物学の知識を補うためにこの教科書には大変お世話になりました。ただ、生物をほとんどやっていない(生化学的な内容の基礎知識が全くない)方がいきなり読むのは結構とっつきにくくてしんどいかもしれません。ですので、そのような場合は高校生物の受験用参考書のようなものを片手に読むとよりわかりやすいでしょう。
私はかつて院試対策で購入しましたが、大学教養レベルの生物を勉強するならまずはこれを読んだらいいと思います。<P>あの有名なcellをいきなり読破するのは、分厚いし気が滅入ってしまうので、多少は薄くて?値段もまぁまぁで、なおかつ図表が多いので、手をつけやすいんじゃないでしょうか。でも全く初めて勉強する場合は、ちょっと言葉や表現などが難しい部分もあるので、高校生でも分かるような入門書を読んでみてからのほうが更に理解が深まるかと思います。