会計というものは単なる数字のマジックではない。<BR>そこで働く人々の努力の結果であるべきだと問い掛けてくれる。<P>飛行機のコックピットにある各メーターが、飛行の状態が安定しているか危険な状態にあるかを示してくれるように、会計も会社の経営状態を示してくれるコックピットであるとの指摘には思わず肯いてしまいました。<P>人生や経営に成功している人達に共通するセリフ、「銀行は晴れた日に傘を貸すが雨の日には傘を取り上げる」も登場しています。そして経理処理の方法論だけでなく、経営に取組む姿勢に関しても勉強になる本でした。基本を忘れかけた頃に読み返してみるといいかもしれません。
著者は27歳で京セラを創業された。技術者である著者は製品開発、生産、マーケティングはなんとかできると思ったそうだが、経理は全くの素人であったという。<P> 全くの素人であったので、素朴な疑問から解き明かし、まるで子供のように経理の専門家の部長に対して「なせ?」を連発する。会計の世界ではあたりまえとされることに対しても、「本当にそうだろうか」と疑ってみながら一歩ずつ前進し、強力な財務体質の立派な会社をつくられた。<P> 経営には、やはり数字の理解が必須である。会計を専門のものと決め付けずきっちり理解することが大事だと言うこと、そしてその理解を助けてくれると言う意味で、派手さはないけれど、地に足が着いた良書でした。
会社の大小を問わず、自分の会社の戦略等に不安を感じたり疑問持っている人は多いだろう。本書で、稲盛氏は、自分の経験と基本方針を簡潔に語り、公明正大で透明な経営こそがすべてであると説かれている。すべての経営者、そして官僚や警察官という公僕必読書。