アメリカへの株投資を初めて2年経ちます。沢山の投資や経済に関する本を読みましたが、本書ほどこれらの基本を理解するために有益になった本にお目にかかったことはありません。特に、世界のお国事情を表裏を含めて読者が経験したかのような感覚で読むことが出来ます。また、国の自立についての考え方や、ODAなどについての知識を新たにすることが出来ました。身近では、海外旅行をする前に、その国を理解するためのノウハウを得られるのでは、とも思います。
黄色いメルセデスに乗っての世界旅行記です。<BR>金に糸目をつけないその旅行ぶりには、うらやましさがやみません。途中、同行する婚約者との結婚式があったりしますし(笑)。<P>前著Investment Bikerに続いて、国々の未来を予測しながら投資の糸口を見つけていく著者のやり方のごく一端を見せてくれてます。<P>結構大味な部分も多いかと思いますが、「シベリアは近い将来中国領土になる」だとか、地べたをはっての旅行では却ってなかなか言えない事かとも思いますし・・・<P>最後の方で、アメリカの政策が、世界中の人たちの反感買ってるとかっていってる部分があったと思いますが、普遍化してまわっといて、物量にモノを言わせるという、著者の考え方そのものが、反感を呼ぶんじゃないかとも思ったり(笑)。デンマーク語は、英語や、スペイン語、中国語のようには有用性がないから、やっぱり消えていくしかないんでしょうし・・・<P>これも最後の方で「3年間で15万2000マイル、116カ国旅して周っ!た」って言わないと、出会って話す人たちもピンと来ないってような部分があったのですが、なんか皮肉です(笑)。<P>世界中をコモディティやサービスの有用性に還元して周るような、著者の思考回路には、ちょっとアンビヴァレントにならざるを得ませんが、エンターテイメントとして本当に面白かったし、それに、なんといってもやっぱり命がけの旅行記ですから。<P>自分は、縮約版のオーディオブック(著者自身朗読のCD5枚)で読み(聴き)ました。旅の細部などかなり省略されてるとおもいますが(本の印象を変えてしまってるかも)、めまぐるしく進む場面転換で、退屈知らずに聴き進められる感じでした。
誰しもジムのような生き方に憧れるであろう。世界一周という偉大な記録を樹立した冒険家でありながらも、大投資家である。彼の旅とは人間として誰しも備えているであろう好奇心を満たしつつも、今この国が投資すべき国なのかという鋭い観察力でその国の問題点を暴いていくものである。小難しい投資分析などではなく、カントリーリスクを実地で体験しながら明快に投資を行っていく。旅そのものを楽しんで読んでも良し、長期投資の勉強と考えて読んでも良し。Must Buyの一冊でしょう。