リサイクルの入門書としては読みやすかった。仮定の部分などで分かり難いところもあるが、こだわらなければスラスラ読める。<BR> 安井先生のHPや他の書籍を読んでいたので、大枠は大体掴めていたが、実際のデータが出てくるとさすがに驚きも倍増する。このシリーズの特徴ともいうべき、データの解釈の仕方は入門書としても、一般教養としても、大いに役立つ。<P> リサイクルという言葉が独り歩きしだしている状況を認識していない人、リサイクルが絶対的に善であるという誤解をもっている人、読んでください。環境について考えましょう。
今世間でリサイクルとはどういう認識をもたれているのでしょうか?何の勉強もしていない状態での私自身の認識は、ごみを減らしたい→リサイクルを推進するべきだというものでした。<P>大学でごみ問題について勉強する機会がありさまざまな本を読みましたが、そうしたこれまでの浅薄な認識を正し、新たな知識を肉付けしていく上で一番参考になったのが本書でした。取っ掛かりとして最初にこの本を読んだことは本当に幸運だったと思います。<P>何よりもリサイクル=ごみが減るは短絡的な発想であることをきちんと理解できたことが大きかったです。ただ、だからといってリサイクルしてはいけないとばっさり斬り捨てるようなこともなく、あくまでも減る場合もあるしそうならない場合もあることを、丹念にわかりやすく説明してくれています。<P>私の感覚では、ごみを減らせ→リサイクルしましょうの浅薄な論理を使う人はまだまだ多数派のような気がするので、そう考えている方はこの本で一度その論理を見つめ直してみてはどうでしょうか。