コンセプトが分からない本である。これは就職先に困ったときに読む<BR>べき本なのか、それとも管理職の人が面接時に使うべきものなのか、<BR>すでにいる従業員を管理するために使うべきものなのか、どれに使う<BR>にしても中途半端である。<BR>まず、質問項目が読みにくいし、回答しにくい。回答した後採点し、<BR>それをどのように評価すべきなのかが書かれていない。<P>学生さんが、労務管理はどのようなことしなければならないのか知り<BR>たいときに、あくまでも参考資料として読む部分には悪くないと思う。
個人がよりよいキャリアを歩む上でのアンカー(拠り所)は何かを探るためのエクササイズ本である。キャリア・アンカーについてはすでに前著『キャリア・ダイナミクス』でも紹介されているが、この本ではアンカーが5→8となっているように、前著以後の研究成果が反映されている。また金井氏による訳文も非常に読みやすい。自分自身のアンカーを探ることができる他に、特にマネジメントに携わる人が自分のアンカー以外のものも読んでいくことにより人間理解や組織を考える視点を深めることにもつながる点がよいと思う。ただし、キャリアを計画するという視点はないので姉妹書の『キャリア・サバイバル』を併用することを勧めたい。