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新版 指輪物語〈7〉二つの塔 下 ( J.R.R. トールキン J.R.R. Tolkien 瀬田 貞二 田中 明子 )

指輪の以前の持ち主ゴクリをモルドールの道案内にしたフロド。フロドを憎みつつ次第にフロドの優しさに引かれていくゴクリ。<BR>敵地を前にフロド達はボロミアの弟でゴンドールの大将ファラミアに出会います。隠れ家でのささやかな食事と酒、つい口を滑らせたサムが指輪の事を話してしまい、運命の指輪を前にしてファラミアのとった行動は? <P>暗く辛い道のりと次第に重さを増していく指輪がフロドを苦しめますが、そんなフロドを勇気付け笑わせてくれるサムワイズ。そして勇者サムワイズの誕生! 物語はいよいよ・・・!

この巻は全編フロドとサム、ゴクリの旅を述べている。物語は佳境に入ってきた。ついに「滅びの山」のあるモルドールが姿を現す。フロドたちはあらゆる情報から遮断されてひたすらモルドールの中に入り込もうとする。二重人格のゴクリという「獅子身中の虫」を抱えながら。<P>この巻の最終、サムの活躍はざましいものがある。まさに主人公「フロド」を食っている。いや、中盤では「ゴクリ」が二人よりも目立っていた。この作品の主人公はやはりフロドではないのだろう。何かと言えば「指輪」であるとしか言い様が無い。ところがその「指輪」は伝説の中では大きな「力」をもってはいるが、この物語の中では「姿を消す」ぐらいの力しか示さない。(もっとも、この巻の最終版では新たな力を示すことにはなるが・・・。日本人好みの物語なら、そうはいっても、最後のクライマックスではその「力」を全開する、という展開になるのだろうが、物語の設定はそうなってしまっては「世界」は終ってしまうのだ。だからその結末は選べない。では、どうなるというのだ。<P>もうこれからは映画でも見ていない未知の領域である。フロド、サムあるいはガンダルフ、アラゴルンらと共に「指輪戦争」の終結を見守りたい。

大盛り上がりに新キャラクターに、3つのグループそれぞれの行動にと、頭の中を整理するのが結構大変な第二部もクライマックス。<BR>私は映画を先に見て「第二部を読まずにはいられん!!!」と図書館で借りてすぐ文庫を全部買いました。<P>そうしたら、第一部から第二部へよりも、フロドとサムが大ピンチに陥ったこの第二部の最後の方が、100倍ぐらい続きが気になるじゃないですか!!!<BR>一気に買っておいてよかったです。第三部「王の帰還」を用意せずに第二部を読み終わってしまった人は、あまりに気になって一晩中もだえてしまうのではないでしょうか?<P>個人的にはサムがフロドのためにシチューをこしらえるシーンが大好きです。<BR>さあ、第三部はお手元にありますか!?

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