理論派の平尾さんに、人間味あるふれる山口さんという対照的なお二人が、どのような会話を展開されるのか非常に興味がありました。<BR>師弟関係であるといえども、きっと考え方に違いがでるだろうと思いきや、意外にも根本思想は同じところにあることがわかります。<P>根本思想、そうそれは本書のタイトルともなっている「気づくこと、気づかせることが大切である」というお二人の思いです。よく「人に言われてやるよりも自分でやろうと思って取り組むことの方が結果的に成功する場合が多い」っていいますよね。まさにそれです。本書には、山口・平尾両氏の思いとその実践してきた経験談が盛りだくさん紹介されています。<P>教育者・子供を持つ親・部下を持つ上司、そんな方々に是非目を通してもらいたい一冊です。<BR>最後になりますが、「今すぐ結果を得るためだけに教えるのは教育ではない」という山口さんの言葉が、子を持つ父親であり部下を持つ上司でもある私にとって、強烈なボディブローとして効いてきています。
この本は、現在の企業経営や指導者不足に悩む、会社には打ってつけのバイブルになる。時代は様々に変わっても、愛情が人間を動かす核になるのは間違いない。山口先生、平尾氏の考え方やモチベーションは学ぶところが大きい。気づきは非常に大切で、やっぱり自分で考えて気づき行動することが大切。気づきが遅いと行動も遅くなる。だからこそ、こういった、モチベーションを与え、気づかせるような指導者が今は特に望まれている。確かに全体事なかれ主義は終わったのだから。個人が考える、体力が如何に大切か気づいた。是非とも、大人や指導者はこれを読んで考えて欲しい。ここに足りないモノがあるから。
平尾さんという人は、過去のいろいろな体験を、緻密な反省によって教訓に変える力を持った人だと思います。山口さんも平尾さんも、ラグビーを通して「人間の心のひだ」をつかんだ達人だと思います。そしてまた、イクツになっても「いい意味での青くささ」を持ち続けている方々です。〝チームをまとめていい仕事を仕上げたい〟と思う人。〝仲間全員が「いい仕事をしたなぁ」としみじみと言えるような職場を作ろう〟と思っている人にとって、とても参考になる本です。読んでいて、私の心も熱く燃えてきました。これからも理想を持って仕事を続けていきたいと思わせてくれました。