この本にはドラマ俳優の写真がほとんどないのでグラビア写真をお目当ての人は購入しないほうがよいでしょう。恐らく肖像権の問題がクリア出来なッかったものと思われるがちょっと残念だ。 現代社会を描いた韓国ドラマは俳優の顔やスタイルが日本人とあまり変わらないため、ドラマを見ていると色々なことが気になりはじめる。色々なシーンで驚かされ、また不自然さを感じてしまう。これらは文化の違いだと分かってはいるが、あまりにも映像が日本のものに近いだけについ気になってしまうのだ。 こうした疑問に応えてくれるのがこの本の役割である。 本書には、ドラマの各章ごとにそのストーリーの概要が記載されているので大筋がつかめるだけでなく、また各章ごとに日本人にとっては気になる韓国の習慣や文化が紹介されているのでたいへん重宝する。 また、ところどころに挿入されている(入ってしまった)韓国人にも分からないなぞのシーンがあるらしく、この本を読んでからドラマを注意して見てみるとなおいっそう楽しめると思う。 加えて、韓国版と日本版との違いも紹介されているので、ついでに韓国版も見てみたくなってしまうかもしれない。 なお余談ではあるが、韓国人の恋愛観については例えば安里著「東京コリアン純情日記」がたいへん参考になる。これらの本を読んでみるとドラマ「冬のソナタ」は等身大の韓国男女の恋愛像とはかなりかなり懸け離れているような気がする。恐らく、言論が政府に管理されている社会において、かなりあこがれに近い恋愛像を描いた作品といえるのではないだろうか。 ついでに、韓国女性は恋愛に失敗し陰でいろいろと良からぬ噂話をされたり、復讐されたりするのを一番恐れるらしい。
冬のソナタの場面を通じて、韓国の文化や日本との違いを説明しています。韓国について興味が出てきた人や冬ソナを違った観点からもう一度味わいたい方には是非お奨めです。内容も固くなくて、すぐにパラパラと気軽に読めます。
登場人物のセリフや行動・設定の背景になっている文化・慣習を各話別に解説している本です。<P>筆者の体験談や私見も混ざっていて、非常に読みやすく書かれています。<P>韓国版(ノーカット版)にはあって日本版(DVD含む)ではカットされた部分の内容にも触れられています。<P>私のお薦めの使い方は、最初に日本版を見て、この本を読んでポイントを押さえて、ノーカット版(インターネットで日本語字幕付きが有料配信されています)で復習する、という方法です。<P>最初に見たときには気づかなかった新しい発見がたくさんあります。