旅行ガイドブックの各章のうしろに、面白い話題を扱ったコラムがついていることがよくあるじゃないですか。あれってガイドブックの脇役、あるいは口直し、いわば寿司についてくるガリみたいな存在なわけですが、これはそんなコラムだけ集めて1冊の本にしちゃった、コラムこそが主役、メインディッシュにへんし~ん、みたいな本です。 <BR>著者の性格なのでしょうか、きっちり1話4ページずつで揃えられています。一話完結だから適当に開いたところから拾い読みすることも出来ます。でも文章が平易で読みやすいため、通しで読んだとしても気楽にあっという間に読み終わってしまいます。実に軽快な本ですが、けっして軽薄ではありません。扱っている話題はとても美味しいです。<BR>オーストラリア暮らしを目指している方だけでなく、旅行で行かれる方にもお勧めの本です。
本書は今までのガイドブックには見られない全く新しいコンセプトで書かれている。いや、むしろガイドブックの形をした21世紀型国際人、自由人としての生き方指南書と言った方が良いかもしれない。<P>著者の柳沢氏は12年間の日本でのコピーライターの後、1999年にオーストラリアに移住し、現地での生活を満喫している。しかし、そこには従来の「移住」という言葉からイメージするある種の暗さは微塵もなく、毎日の新鮮な驚きと生活大国としてのオーストラリアを楽しむ術が、「移民第三世代」というキーワードの元にコラム形式で記述されている。その根底に流れる考え方は、「片意地を張らずに人生を楽しむ」と読める。<P>新世紀に新しい国から登場した、全く新しいタイプの移住、定住、長期旅行者のためのガイドブック。移住を考えている方のみならず、日本で現在の状況に行き詰まっている方、新しい発想のきっかけが欲しい方、もっと絞って言えば30代の忙しいサラリーマンの方にぜひとも読んで頂きたい本である。