江本氏の前作『水は答えを知っている』の続編です。今回も前作と構成は一緒で、水の結晶写真と文章の組み合わせですが、結晶写真は音楽を聴かせた際に見える結晶が特に充実しています。著者が本書を通じて私たちに訴えかけていることはプロローグにあるように「「祈り」の力」です。また、「ありがとう」や「愛・感謝」といった言葉を見せることで水の結晶が非常に美しい像を結ぶ、それは「思いは実現する」という力を人間が持っていることです。<P> 前作の読者や江本氏の講演の観客からの反応のフィードバックでしょうが、「二つとして同じ結晶がないのに、どうしてこの1枚の結晶写真を選んだのか」という質問に対する回答があります。江本氏は「たしかに、もっともな疑問です。突き詰めていくところ、科学的な再現性を求めるならば(もっとも、この世界に厳密な意味での再現性があれば、の話ですが)一枚の結晶写真を選ぶことに何の根拠がないといわれてもしかたがないからです。」としたうえで、ある状況で作られた結晶がその状態を端的に表していると江本氏が判断した写真を載せていると回答しています(要約)(P. 117)。つまり、観察者の感性というメジャー(計測器)を使用して訳で、現在の科学では科学的とは言えません。<P> しかし、それは本書が科学的でないというだけで、良書か、否かとは無関係です。なぜなら本書は「祈りの力」を描いた本だからです。また、近代科学の範疇から外れた分野は全て「オカルト」と総称されますが、その中にはホリスティック医学やホメオパシー等の「科学的には説明できないが多くの人に信奉されている」事実があるからです(紛い物とまだ科学で説明できない分野が一様に「オカルト」と括られていることが誤解の元でしょう)。<P> 人に希望を与える一冊だと思います。あえて批判せずに素直に内容を受け取ることを薦めたい本です。
この本が化学、科学というカテゴリーに入ってしまっているのには、<BR>おそらく自然科学に真面目に取り組んだことのある人間、特に研究者レベルにおいてはほとんどの人間が、激しく拒否反応を示すに違いない。<P>正しいかどうかは個人で判断していただくことなので気にしないが、<BR>現代科学では、このような本は科学書とは定義しがたいと思う。<P>百歩譲って、著者が実在すると主張したいオカルト的な現象を説明する本だとしても、<BR>水・氷の写真なんて毎回同じものが撮れるはずもなく、何百枚もある写真の中から偶然それっぽく写った写真を合わせて選んだ可能性も十分あり、<BR>再現性、定性性にはほど遠いという意味でも、<BR>観察の過程を実験などという言葉で記述することすら不適当と思われる。<P>空をみてあの雲は誰かの顔に似ているよねとか、そういう感想の域を脱しないレベルではないだろうか。<BR>このシリーズはあくまでも写真集・哲学書と割り切ることが重要。
低温にさらされたとき水から氷へ氷結する一瞬の姿を捉えた氷結写真とコメントについての続編になります。<BR>『水の結晶写真が垣間見せてくれる世界。それは、波動という見えない世界です。』に示されるように言葉や想いによっていろいろと姿を変化させる水は「波動」を解くヒントの一つと思っています。<P>江本さんは波動を説明するキーワードとして以下の3つをあげています<BR>(1)「振動」<BR>(2)「共鳴」<BR>(3)「相似象」<BR>古典物理学で得られた振動と共鳴、これの影響範囲・媒体が本当に科学では見えない・説明できないところにあると思われます。またこれらが解決あるいは広く浸透したときに地球の謎が解けると考えています。<P>単なる水ですが、されど水。奥深いテーマを持っており、一人で哲学にふけるもし、家族・子供と感激するも良しの一冊です。