これはペン画+スクリートーンを張った絵のポーズイラスト集といった感じですが、漫画絵を描きたい人にとっては、コスチュームポーズ写真集より使いやすいように思います。<P>お手本として載ってる絵の絵柄は、「実際の人間の人体通りの体型の絵+特に魅力のない顔の絵」なんですが、そのクセの無い絵がかえって「服のシワの参考」「人間の体の動きに対する服の形の変化」「服の構造」だけを参考にしたり勉強をするのにはちょうどいい。<P>ポーズ写真集(イラスト集ですが)系の本は、女性の描き方がメインで男性の描き方は説明不足な本が多いですが、この本は男性の描き方と女性の描き方のどちらも詳しく載っているのも良いです。<P>スーツ編は、ブレザーの制服の絵にも応用できますし、ジャケットとスカー!!!の女性のスーツ姿も載っていて、学園ものの漫画を描きたい人には大変使える本だと思います。<BR>できれば学ランも載っているとありがたかったのですが。
町でよく見かける「スーツ(男女)」や「セーラー服」ですが、いざ書こうとして「はて?」と首を捻ったご経験は無いでしょうか。<BR>見慣れたはずのスーツやセーラー服も、じっくり眺めた経験ある人は、特に男性にはそう居ないはずですよね(誤解を気にしなければ、別ですが)。<P>この本はそんな男女のスーツ姿や、女学生のセーラー服姿を、様々なポーズ、アングルで描いてあるイラスト・ポーズ集です。<BR>構成としては男女がある分「スーツ編」の方がページ数がやや多いですが、ボリューム的には「スーツ編」「セーラー服編」ともに充分な量のポーズとアングルで描かれています。<P>「スーツ編」では上着のボタンを留めた場合と外した場合を描かれてあったりしますし、腕の動きに伴う背広の動きや、座る姿勢によるスカートの状態などがよく分かります。<P>「セーラー服編」では様々な形態のセーラー服の参考図や、普段は気付きにくいローファー(靴)の図、そして「スカートがまくれる(例えば飛び跳ねたりする際の表現)」などといった細かい点までフォローされています。<P>また、それぞれに「着る・脱ぐ」といったあまり目にする機会の無いシーンの図解もありますから、構造的に描きたい方にも嬉しい内容となっています。<P>イラスト集なので当然、この作者と異なるタッチで描かれる方には自分の絵に馴染ませる工夫は必要ですが、それさえ出来れば、これほど良い参考資料は無いと思います。
マンガやイラストでは服のしわってけっこう重要なポイントだと思います。今まで写真の資料集を使っていましたが、写真だけを参考にするとリアルになりすぎて(マンガらしくない)しまって違和感を感じていました。<BR>この本は、しわの付け方や下から見た図や上から見た図が明快に描かれて、わかりやすかったです。<P>いままでのイラストで説明されたマンガ・イラストの技法書では女の子をモデルにしたものが多かったのですが、この本は男女ともに説明されていて、便利です。