グルメでもなんでもない友人に教えられ、買った。<BR>「面白い」らしいとの噂にもかかわらず、タイトルのさもしさにガックリきたものだ。<BR>このあいだ、富山の食に慣れることができず、いても立っても居られず、食べに行った。<P>大好きであったフレンチRはシェフが変わったのかと思えるぐらい不味く、「東京最高の」で評判の、最近予約がとりやすくなったイタリアンAは、最悪であった。<BR>哀しかった。散々であった。<BR>特にAは、立ち食いにすれば、まだいいのにと思ったもんだ。<P>まだ、ショックから立ち直れない僕が手にとったこの本には、同じコメントがあった・・・。<P>もうすこし、タイトルと和らげると、すぐ読んでたのにぃ。<BR>とくに、あとがきは的を得てるかも。<BR>続編まってます。(ムリか?)
故辻静雄氏が言ったように「美味しいとは口に合う」ということであるならば、料理やレストランの評価は結局主観的にならざるを得ない。とはいえ三代目で舌が肥えているあるいは舌に自信がある、という向き以外は誰かの評価をあてにするもの。世の中に多くあるグルメ本は玉石混交であるが、こうした事情から絶える事はない。<P>本書は著者の経験からイタリアン・フレンチ・和食より選んだ約50店を批評している。“悪口雑言集”というわりには良い評価もしており、ガイドとしても有用である。著者の評価の是非は自分の行った店の評価をもとにすれば見取り図が出来るだろう。<P>あらゆるガイド本に絶対がない上に、レストランは味+雰囲気+サービス+連れ等々あらゆる要素が絡むので食のガイド本は参考書としては役立たない。<BR>本書もエッセイとして楽しむのが最もよい読み方であろう。
出版から時間が経過してなお反響を呼ぶ本書だが、続編を望む声は多い。著者の友里氏はインターネット上で『行っていい店悪い店』と題した本書の続編とでもいうべきコラムを公開しており、2004年2月10日時点で第210回にも達している。本書に興味をもった方は購入前に訪問してはいかがだろうか。なお、コラムを掲載しているサイトの管理人は実業家として、作家として有名な邱永漢氏であり、同氏はまた、『食は広州に在り』 『邱飯店のメニュー』 『食指が動く』といった美食に関するエッセイでも有名である。