前版を少し知っていたのでほしいかなと思っていたのですが、改定されていたこともあり購入してみました。<BR>この本を読む前はINSERTとかSELECTとかざくっとしか把握していなかったのですが、この本ではJOINとかいろいろとわかりやすく載っているように思いました。改定版でPostgreSQLにも対応したので手元にあるとうれしいです。
ただ、今回追加になった部分(DB2、PosgreSQL)についてはやや不足気味。一通りやった後にこの本を携行するスタイルがベターかと。
[改定新版]である。改定前のこの本は、仕事で参照するには信頼性に欠ける部分があったが、内容もかなり記述が見直されているようだ。<P>見た目にもかなり洗練され、いい感じである。<P>対象としているDBMSの数も増え、比較もポイントを押さえて行なわれているようである。ただ、逆に同じDBMSで複数のバージョンを扱っているもの(たとえば、Oracleの8と8iと9i)については、差分を明記しておらず、非常に残念に思える。かなり重要な部分であると思うのだが。<P>SQLではANSIの標準はISOに統合され、JISもISO/IECの翻訳を元にした規格となっている。SQL-92/99などANSI標準と言っているのが気になった。<P>SQL-92のEntryレベルにも含まれていることであっても、あまり一般的でないことは、ごっそり記述を省いているようだ。IS TRUE/FALSEやIS UNKNOWNといった演算子、比較演算(BETWEENやINのような比較演算の省略形を含む)が「スカラー式」の比較ではなく、「行値」の比較であると、クエリーでのTABLE テーブル名といった構文は説明されていない。<P>この書籍は、DBMS間での違いや、特定のDBMSでの実現機能のISO標準との比較を要約する目的には、よい書籍である。一方で、ISO標準の機能が特定のDBMSでどのようになっているかを調べるには向いていないように思われる。<P>なんにしても、改定前よりも情報量が格段に増えていることは間違いがない。これが使いやすくなっているかは用途に拠ると思うが、わたしには手元において使って行きたいと思わせてくれる一冊である。