半年かけて、ゆっくり読みました。骨があります。でも深く納得できる本です。ほんとに理解できれば、ベクトル解析の理解は、かなり簡単になります。程度が低いとの書評もありますが、そのひとが、頭がいい<BR>と自慢しているだけです。20年前に、こんな本が出ていれば、理学部の<BR>数学科を中退しないですんだかもしれません。<P>現在医者をしていますが。治療の合間に、読んでいます。<BR>昔は、高木の解析概論や、杉浦の難解な本しかありませんでした。<BR>今の学生さんは、恵まれていますね。小林さん 有難う。
同著者の『微分積分読本』の多変数を扱った続編。偏微分と重積分を中心に扱う4部構成。前篇同様、教科書の役割に専念したすっきりした構成で見通しがよい。著者は微分幾何の専門家らしく、多変数の微積分の理解のためのグラフや曲面の図がとても見やすくレイアウトされている。本書が目標とするガウス・ストークス・グリーンの諸定理はベクトル解析・複素関数論で必須となる知識。まず物理への応用を考えて古典的な導入方法で説明され、最後にこの3定理が微分形式で統一した概念として扱えることを明らかにする。入門書とはいえかなり高度な立場から最新の理論で書かれているが、とはいえ難解でもなく、他の浩瀚な教科書と比べれば取り組みやすい。定理の証明には、習得することが望ましい 論法を積極的に導入し、学習者に慣れさせることを意図している。上級のレベルに進んでもたじろかない微積分の知識は、この姉妹篇で十分習得できると思われる。
本書の前に書かれた、微分積分読本では1変数の微分積分について、相当にくわしく解説してあり、数学者ではないけれど、数学的な証明なしに公式だけを使いこなすのは気持ち悪い人のために書かれていました。<P>続編となるこの続微分積分読本では1変数から多変数の微分積分に焦点を移し、より微分積分の使いこなしに活躍すること間違いなしな内容となっています。<P>微分積分読本でも、簡単な関数(三角関数や対数)の説明までちゃんと書いてあり感動しましたが、微分積分の計算法にとどまらず、数学への興味を引き出してくれる工夫が随所に見られます。<P>数学が好きなら、中学生が読んでも良いような気がしました。<BR>あるいは数学が苦手だけどやり直したい、という方にこそ適した本かも知れません。(内容ち?簡単、という意味ではない)<P>字が小さすぎず、「簡単すぎない」明快な解説が優秀。図もシンプルで見やすいです。<BR>数学の面白さを再発見させてくれます。<P>特に章末コラムに、多くの数学者たちのエピソードが載っているのですが、これが結構面白く読めます。<P>私の学生時代にこの参考書が出版されていたらどれだけ良かったか、と開く度に悔やまれます。<BR>作者の方にお願いがあります。<BR>「どうか未来の大学生のために、微分方程式読本を書いてください。」