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ビジネス契約書の起案・検討のしかた―リスク・マネージメントの道具としての ( 原 秋彦 )

若い法曹にとって契約書のチェックは頭の痛い問題だと思います。クライアントの「その業界についての」圧倒的な専門知識に押し流されずに「法的に思考し、法的に表現する」ことを貫いてこその法曹です。クライアントの説明をそのまま鵜呑みにせずに、法的に分析し続けること、そして誤解のないように表現すること、本書はそのための具体的な思考パターンを教えてくれるとてもよい教科書です。「クライアントに有利」な条項にすることは契約書のチェックという限定的な仕事の最終目標であり必須のことですが、その前に「法的な契約書であること」とはどのようなことか、を本書から学びましょう。ロースクールの契約法科目でも、入門段階(第2章など)又は契約書実務(全章)を教授する場面で活用されるとよいのではないでしょうか。

契約のレビュー、起案をする職についている人はもちろん、新規取引を開始しようと目論んでいる事業者や営業マンにもお勧めの本。<BR>・取引上問題となるであろう個所とその解決策までを提示<BR>・提示された個所を重点的に根気よく解説<BR>・取引の問題点が見えてくる<BR>・トラブルの予防ができる<P>読み進めていくうちに、リスク・マネジメントのノウハウが身についていく気がした。この本で知識をつければ、様々な取引を有利に実践する自信が沸いてくる!!

 これまでの,契約の解説本は書式の解説の域を出ないものが<BR>ほとんどだったと思う。本書はこれらの類書と異なり,契約書<BR>を検討するに当たり,どのように考えたらよいかが明確に述べ<BR>られている。契約書の条項においても「要件と効果」をはっき<BR>りさせよ,契約書の作成は一種の立法なのだ,等の著者の主張に<BR>はなるほどとうなずかずにはいられなかった。<P> しかしながら,著者の主張する欧米の契約観に基づいた契約に<BR>対する考え方は,今の日本に十分に根付いているとはいえないと<BR>思う。著者が提示する契約書の例文は極めて詳細なものが多い。<BR>全てと言うわけではないが,実際に相手方に提示するには勇気が<BR>いるものもある。<P> とはいえ,契約検討の際の考え方のひとつの指針を提示すると<P>いう著!!!の目的は十分に果たされていると思う。自分なりの考え<BR>をまとめるための素材として,読む価値は十分にあると思う。<BR>今までの契約の解説書では物足りないという方は必読である。

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