データ対話型理論の発見―調査からいかに理論をうみだすか みんなこんな本を読んできた データ対話型理論の発見―調査からいかに理論をうみだすか
 
 
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データ対話型理論の発見―調査からいかに理論をうみだすか ( B.G.グレイザー A.L.ストラウス 後藤 隆 )

社会科学において、統計処理は極当たり前のものになった。しかし、統計だけでは本当の調査対象を明らかにしているとは言えない。なぜなら、統計処理をする場合特にアンケート調査をするとき、質問表にはない回答があり得るし、また設計上入れられないものがあるからである。したがって、アンケート調査と統計処理をしただけで調査対象を明かにはできない。<P>一方、ケーススタディという個別のケースを追いかけて行く調査方法もある。数量化できないものの調査に適している。この方法では、個別の事象がどのような変化をしてきたのか、その背景事情などを明らかにできる方法である。これもまた、多くの調査対象がある場合には、時間、コスト面から適さないものである。<P>筆者は、医療社会学から研究を出発!せている。筆者は、数多くの看護の問題を調査しており、その中で数量化できない部分が大きいことを体験している。このような体験から、数量化できる部分すなわち量的データと、数量化できない部分すなわち質的データを相互につき合わせて行くことで、調査対象を明らかにして行こうとする。こうすることによって、調査対象を一塊としてしか扱えなかった量的データの解析と個別のものしか明らかにできなかった質的データ解析によって、生き生きとした調査対象を説明しやすいものに変えていく。<BR>この本は、卒業論文や学位論文、自治体などが調査をはじめる前に読んで欲しい本である。

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