小論文を書く作業とは、<P>①いかなるものを書くか、という内容面と<BR>②いかに表現するか、という形式面<P>に分かれると思うが、本書は②について明確な型を提供している点で<BR>秀逸である。普段から物事を深く考える習慣はあるが小論文試験には<BR>いまいちとっつきにくい、という受験生に最適であろう。<P>また、法科大学院入試という法律家に読ませる文章を想定した場合、<BR>本書は必読書である。この本が出回ることで、来年以降の合格レベルは<BR>確実に上がってしまうだろうが。
今まであまり小論文を書いた経験がなく、法科大学院受験される人にお勧めします。小論文とはどんなものなのかわかるんではないでしょうか。
この本は法科大学院未修者試験対策のために購入しました。社会人と銘打たれていますが、大学院試験、または向学心のある大学入試試験を控えた学生さんにも十分有用な内容で、一度通読をお勧めします。なぜなら、この本は、採点者に阿るための文字数埋めのためのテクニックに走るのではなく、小論文の構造的な質を解き明かした上で、小論文を書けるようになるための方法論を提示しているからです。<P> 日本人の書く小論文はとかく随筆という意味のカタカナ「エッセイ」に成りがちです。本書は、そのようなカタカナ「エッセイ」や小説等とは異なる一ジャンルとしての論文(英語でEssayというとこちらの意味なのですが)の構造を示しています。その構造の基本は、問題+解決の提示、その理由と具体例による傍証 です。(詳しくは本書をご覧ください)<P> 本書は、首尾一貫した方法論の提示とともに、Step by Stepの練習問題も用意しています。このStepに沿って学習していくことで、文章の構成、表現方法、要約の仕方、図表問題からの論の立て方等が学べます。さらに、書き方の学習は読み方の力にもなりますので、読者の文章を読む能力をも飛躍的に向上させます。<P> 著者は修士課程をシカゴ大学で終えられているそうです。小生も修士課程を英国で履修しているのでその経験からわかるのですが、英文のAcademic Writingの基礎がしっかり押さえられており、小手先テクニックに走りがちな類書に比し、秀逸の一冊といってよいと思います。入試のために小論文の訓練を計画している人にぜひお勧めします。