シービスケット(映画シナリオ) みんなこんな本を読んできた シービスケット(映画シナリオ)
 
 
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シービスケット(映画シナリオ) ( ローラ ヒレンブランド Laura Hillenbrand Gary Ross 堀川 志野舞 河原 誠 ゲイリー ロス )

最初は映画シナリオという独特な書き方に読みにくいと感じましたが、慣れてくるともうスラスラで目が離せなくなります。本当に映画を観ているようでした!これを読んだ後に映画を観ましたが、まさに映画シナリオで自分が想像していた場面が次々出てくるので、なんだか嬉しくなります。はらはらと涙がこぼれました。読んで損はありません。競馬がスキではない人も是非、シービスケットの魅力を感じてみたらいかがでしょうか。

 「シービスケットはアメリカ版ハイセイコーである」と言えば、競馬を知らない人も、朧気ながらシービスケットのイメージを描くことができるかもしれない。ハイセイコーがオイルショックのさなかに現れた庶民のヒーローであったのに対し、シービスケットもまた1930年代の世界恐慌を背景に登場したアイドルホースである。<P> 「一度や二度のつまずきは誰にでもある」、このキャッチコピーにメッセージが集約されていると言っていいだろう。10万ドルのかかったレースでレッドはゴール寸前、右後方から迫ってきた馬に気づかず、後れを取ってしまう。実はレッドは右眼が見えないことを隠していたのだ。レッドに裏切られたと怒る調教師のスミスにハワードは言う「ちょっとのケガで、命あるものを殺すことはないさ」。<P> 我々は往々にして、たった一度の失敗で夢をあきらめてしまったり、他人の評価を決定づけてしまいがちだ。だが、それは大きな間違いであるし、再び立ち直るきっかけを失わせることになる。喪失や孤独に打ちひしがれているときこそ、逆境に立ち向かう勇気を振り絞らなければ、栄光を掴むことはできないからだ。そして、仲間にそうした寛容さを持つことも大切なことなのだ。長い間、閉塞感に覆われた現在の状況、とりわけ合理性や競争原理だけが絶対視される今、シービスケットのメッセージは大衆の底流に潜む、そんな風潮へのアンチテーゼとして受け入れられるかもしれない。

いやあ、見事のひとことに尽きる映画。<BR>この爽やかさ、この品のよさ。<BR>久々にハリウッド映画の王道をいく映画を見た思い。<BR>そんな映画が本書でもう一度じっくり鑑賞できる。

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