ウェブデザインでは、色の統一感を出すために同系色で構成することをよくや ります。この本では、配色見本の各色に同系色の薄い色を2段階づつ並べてあるのでとても便利です。それぞれがRGBの16進数で表記されているのはもちろ んですが、さらにHSBという耳慣れない数値の表記もあります。これが画期 的!これを使えば色相を変えずに明るさだけを変化させることができるという、目からウロコもののテクニックです。RGBのスライダを動かしてこれをやろうとしたら至難の技でした。正確な同系色を簡単に作れる、これを教えてくれただけでも価値ありです。
この本の大きな特徴は「青」「やわらかい」「近代」等いくつもに分けられたテーマやイメージからカラーパターンを検索できる事。キーワード毎にいくつかのカラーとそれを使ったサンプルが見やすく掲載されており、イメージを掴むのにとても便利。背景をマルチカラーにする場合や写真を配置する場合などの用例が多数載っているのも心強い。また、それぞれの色が持つ意味についても詳しく解説してあるので、Webデザインの際の参考としてだけでなく、知識を深める本としても役立つ一冊だと思う。
この本を作りながら何度、ため息をもらしたことでしょう。なにしろきれいなのです。本書の校正やデータ作成には5人の編集者やオペレータがかかわったのですが、彼らにこんなに楽しい仕事は初めてだと言わしめたほどです。とくに透明感の配色には新鮮な驚きすらあります。ぜひ付録のCDで実際の色を確認し、作ってみてください。