薬物を使用しているボディビルダーの心の中に<BR>入っていく、とても興味深い著書。<BR>描写の具体性が極めてリアリティーの高い雰囲気を<BR>醸し出している。ウエイトトレーニングをしている<BR>者にはちょっと覗いてみたい世界が描かれている。
ボデイービルやウエイートトレーニングをある程度本格的にやったことがある人なら、本書ほど自分が登場人物の一人として、のめり込める書籍は他に無いだろう。本書のトレーニングの箇所を読むと、あたかも自分の筋肉も登場人物と同様に反応しているかの錯覚を覚えるほどである。これは自身がビルダーの著者だからして書けた他に追従を許さない新境地である。<P>しかし、そのような世界に立ち入った事が無い読者は、本書をどうのように受け止めるのか心配である。登場ビルダーのほとんどが変人、奇人として見られてしまうのではないか。<BR>なお本書は、サプルメントの使用方法等、実用的な知識の宝庫でもある。
ボディビルに憑かれた人々を様々な角度から描いたルポ。これは面白いです。特にドーピングについて書かれた第3章が秀逸。「ムキムキ」、「気持ち悪い」なんて形容を寄せ付けない、自己の内面に向かう彼ら(彼女ら)のひた向きさに色々と考えさせられます。週末、スポーツクラブで軽くマシンに向かうあなた、絶対におすすめです!