『声に出して読みたい日本語』のCD化を願っていた一人ですが、「独特の読み方」のある文章をその道の専門家の声でCDにすることに意義があるので、すべての文を限られた方の朗読で紹介するにはいささか無理があるのではないか。「私の本棚」「深夜放送での朗読」など読み手の個性・技術をいかした場面には出会いやすい事を思うと、本書の企画に沿えば一文一人朗読でないと興味が半減してしまう。<BR> 経費はかかるであろうが機会があれば実現して欲しい。
古今の美しい日本語で書かれた文学詩歌が選ばれ、朗読されている。昔教科書で読(詠)んだことのある作品なども多い。<P> この本の特徴であるCDの朗読であるが、いまいちぱっとしません、私には美しさは良くわかりませんでした。解説が貧弱で聴き所が良く解らなかったからかもしれません。NHK教育放送で昔放送していた漢文や小説の朗読、あるいは高校生対象の古文の番組のほうがむしろ感動したように記憶しています。<P> 良い点といえば、様々な作品が厳選されており、この本をきっかけ、にあらためて作品をじっくり読み直してみたいと思うことではないでしょうか。また、ひとつの作品を、原文、朗読、解説(現代語訳)でまとめた出版物は無いものかと思いました。
斎藤先生は、当初自分の声で読むことを優先していたそうです。<P>広くて深い「日本語(のリズム)」の伝承が行われていない現在<BR>(まず自分がそうですし、私より若い世代はもっと)<BR>英語学習にネイティブのテープを聞いて練習するように<BR>日本語すら、本来のリズムをきちんと受け継いでいるモデルが<BR>どうしても欲しかったのです。<P>そんな中で、ついに出ました。CD版!<P>書籍だけよりもよほど気を使ったと書いてある通り<BR>各界の第一人者による朗読は、本当に充実しています。<P>日本語のもつリズム、息吹、エネルギーが見事に現れており<BR>字面だけではとっつきにくそうな古文・漢文すら<BR>底に脈打つ「日本語の源流」を感じ取ることが出来ます。<P>これを取っ掛かりに、それぞれの原典なども読み込!んでみようと思います。