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書きあぐねている人のための小説入門 ( 保坂 和志 )

私は小説家を目指しているわけでもない<BR>単なる読書好きですが、<BR>読んでてかなり”目からウロコ”でした。<BR>『小説』とは何か、ということを深く考えることが<BR>できました。<P>小説家を目指す多くの人が「テクニック」という<BR>呪縛から解放される本だと思います。<BR>読めば読むほど、書ける気がしてきますよ。<P>私は保坂さんの本は初めて読んだのですが、<P>最初にこの本を読んだのは大成功だと思いました。<BR>近いうちに『プレーンソング』も読んでみます。<BR>楽しみだ~。

世に著名な小説読本書き方本の類は多いが、本書はそんな通説的な既書を一蹴するまったく新しいタイプの書といえる。<P>現在「書きあぐねている人」である作家志望の人のみならず、「読みあぐねている人」である読書好きの人にもぜひお勧めしたい。内容はほのぼのした?タイトルとは裏腹にかなりハードで辛口、しかも濃い。(しかし「いかに書くか」といった技術論よりはメンタルな部分に重きが置かれているので、方法論を知りたい人には少々物足りなく感じられるかもしれない)<P>なるほど!と感心させられる事しきりで、一介の読書好き人間にとっても小説に対する姿勢は確実に変わると思う。目からウロコです。

読みながら、「この本は今後、ぼくの人生の書になるなという、予感というか確信が湧いてきた。<P>この本がマニュアルになっていない」という不満を感じる人がいたら、その人は、小説を書きたいために人生や世界を見ることを忘れている。人生や世界を見ないまま書かれた、テクニックの切り張りだけの小説にどんな価値があるだろう。<P>ぼくはデザインをやってるけれども、素人を喜ばせる(安心させる)デザインをつくるのは簡単だがデザインがどういうものなのか、考えなくてもできてしまう。(考えないほどやりやすい。)<BR>でも、視覚をはじめとする身体の生理と直結したデザインを考えるのは、自分ひとりで切り拓かなければならない作業なのだ。<P>書きあぐねた時でなく、デザインが進みあぐねた時に、きっとこの本を読み直すだろう。

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