これまでたくさんの怪談を読んできた。数多くの駄作と、ごくわずかな<BR>傑作を読んできた。「生き人形」では果てしなく続く呪いに驚異し、<BR>「墓地を見下ろす家」では家族を追い詰めていく見えない存在に凍りつき、<BR>「F/E/A/R」では自分に近づく物に、言いようのない嫌悪感を覚えた。<BR><BR>この「超怖い話A」は今までに読んできた傑作クラスの話が何話も見つかった。<BR>その中でも傑作といえる「グランドスラム」、「タラコ」、「厭な店」の3作は登場人物に<BR>呪われるだけの十分な理由があり、情け容赦のない恐怖を堪能できるだろう。<BR>「グランドスラム」は途中で読むのをやめたくなってくるような展開であり、<BR>「厭な店」はまだ現在もどこかで営業しているところが最悪である。<BR>我々がいつそこに足を踏み入れるかわからないのだ。<BR>また前記3作とはパワーが落ちるが、「黒い筋」、「変なこと」、「占有」、「停電」は通常の<BR>怪談本なら１話あるかないかという怖さである。それなのに他の話に埋もれて<BR>しまうとは、もったいないことである。<BR><BR>さらに怖い話ばかりかというとそうでもなく、「きれいな唄」、「慰謝」、<BR>「友達」のように怖くはないのだけど不思議な気持ちにさせてくれる話もある。<BR>この本は色々な意味で怪談集の中では1,2を争うほど優れた作品であり、<BR>最近怖い話なんてないなあと思っている方は騙されたと思ってこの本を<BR>読んでほしい。必ずあなたの期待に応えてくれるだろう。<BR>表紙の青い蝶がきれいで、それでいて不気味で・・・・・<BR>あなたがこの本の頁を開けるのを待っているだろう。
著者が体験者から聞いた話をもとに作り上げられており、<BR>中には自身の体験も含まれている。<BR>執筆中、編集中には数々の奇々怪々にも遭遇。<BR>いくら怖い話でも創作、創作くさいものは絶対に嫌！<BR>そういう方に是非お薦めいたします。<P>Ａを読んでしまうと次は・・・
読んでいるうちに、その妙にリアリティのある話にのめり込みます。<BR>今の世に中の「闇」の部分を見事に書き上げた、<BR>怪談本の集大成のような感じです。<BR>生ぬるい怖さに飽きて真の怖さを求める人にはぴったりだと思います。
