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殺人現場を歩く ( 蜂巣 敦 山本 真人 )

実際に起きた凄惨な殺人の現場をリアルに見る事が出来るという、好奇心だけを満たしてくれるような本ではなく、もっと深いところまで突っ込んで読者に提供してくれている本だと思います。事件の被害者、加害者とその現場との関わり、どういう過程で彼らはその現場に足を踏み入れたのか。凶悪殺人の起きた家は、建て替えられて、今は別の人が住んでいたり、当時のまま残っているものもある。事件からそれほど経っていないのに、事件現場に建て替えて住む人が居て、まわりの人もそのまま生活しているという現実。その場所が悪いのではなく犯人が悪いのだけれど、やはり犯罪を育む環境、そしてそういった環境を作る人間が存在するのだと感じた。現場が物語る、犯人の人間性や生き方。それぞれの事件を結構詳しく書かれているので、写真と対比して、いろいろ読み取ることができる。興味本位に現場写真を並べたようなものではなく、事件の本質を捉える事に成功している、示唆の多い本だと思います。

記憶は場所に宿る。<P>凄惨な殺人が行われた現場の写真からは、<BR>殺された人たちの断末魔が聞えてくるような気がする。<P>著者の蜂巣敦さんには<BR>ピカレスクな悪党像をいきいきと描いた<BR>「新・日本の殺人者」という連載(雑誌アックス)があるが、<BR>この『殺人現場を歩く』では<BR>それとは正反対の物悲しさを感じる。<P>表紙にもなっているいまだに警察のテープが張られた<BR>世田谷一家四人殺害事件の現場もそうだが、<BR>一見にぎやかに見える<BR>巣鴨プリズンの跡地にあるサンシャイン60の通りも、<P>あの藤原新也が描いたホテルニュージャパンとよく似た、<BR>凄まじいまでの殺風景があり、<BR>忌まわしい記憶が宿った場所が、<BR>人々に見捨てられ、忘れられていく寂しさが、<P>見るものの感情を強く揺さぶる。!<P>都市風景論としても読むことができる<BR>深く印象に残る一冊である。

 この本で扱われているのは18件の有名な殺人事件とその現場である。<P> ひとことに殺人と言ってもその内容はさまざまで、愛犬家連続殺人のような計画的な犯行もあれば池袋通り魔事件のように暴発的なものもあるし、宮崎勤事件に代表される快楽殺人もあれば八王子スーパー事件のような強盗殺人もある。犯人が逮捕されて裁判も結審している事件がある一方、世田谷一家殺人のように有力な手がかりが無く迷宮入りの可能性が高い事件もある。18の事件がそれぞれ18の顔を持っていることが描かれている。<P> それだけであるならば単なる殺人録とでも言うべきものにとどまっているであろうが、著者の蜂巣敦(および写真の山本真人)はさらに一歩踏み込み、すべての事件に共通する一つの空気・感情をとらえることに!成功している。その空気・感情とは端的に言えば「淋しさ」だ。どの事件にも、法的に解決しているにせよいないにせよ、「淋しさ」が満ち満ちている。それはおそらくこの18の事件にとどまらず、すべての殺人が本質的に抱えているものなのだろう。<P> 殺人事件に造詣が深い蜂巣の淡々とした文章と山本のクールな現場写真が「真相」や「動機」を超えた、より深い感情をすくいとっている、まさに同時代的なノンフィクションだ。

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