1987年に出版された第1版にプラスして「ピープルウェアの小さな続編」を設けたこと、それと電子メール環境の繁栄により一部の記述を変更した形となって第2版が出ました。実は第1版は読んでいないのですが、記述されている「プロジェクトにおける人」について如何に振舞うか、扱うかの内容は今も15年前も変らないです。特にプロジェクトにおける管理者の役割についてはプロジェクトマネージメントの精神論的な内容に思えて、「ここまで人を大事にすべきか!」と思われるほどです。作業環境について一人あたりのスペースについても記述されていましたが、目に見えない効果をどこまで管理者層が納得して動けるか・・・というのは大きな課題です。<P>これまでの日本において欧米に追いつけ、追い越せで実施してきて戦後(そのときは皆中流階級)、そして日本が世界に到達したときに得た次なる目標、次なる仕事の仕方が見えなくなり、それとともにITによる世界的なデフレ化。そのために「人」も他と同じように頑張れば食べていけた時代から、何時の間にか360度評価、実績主義へと変貌したかと思ったら、次は「整理解雇」に意味が取って代わったリストラが台頭してきている現在を思うと、「ピープルウェア」は誰のために?と悲しくなったりします。<P>お互いの利益を超えた(というか利益を考えずにお互いの幸せを供する)仕組みが近いうち訪れるのではないのかと考えています。資本主義は競争社会であり、かつかけがえのない地球を蝕んできたことを徐々に多くの人が気づき、良い方向に向かおうと努力しているように思われます。そのときには「ピープルウェア」の真髄が随所に発揮される世の中になっているのではないでしょうか。<P>「人」について一番幸せな方法を皆で考えましょうと訴えてくれた大切な一冊になりました。
初版を読んでからずいぶん経った。うーむ、人間って変わらないものですね。<BR>でも初版の時の感動はないけど、初版では理解できない別な側面が見えてきました。<BR>(たぶん、私が変わったのだろうな)<P>一般にこの手の本は管理者が読むべきと思っている人がいるかもしれない。<BR>でも下っ端の人や(初版当時の私がそうだった)、スタッフ部門の人こそ<P>読むべきだ。人が全力で働ける環境を作ることが、数値にこそ出ないものの、<BR>いかに大切か、それを理解すべき。そうでないと、社内で真っ当な議論すら<BR>できない。<P>あと10年経ったら第3版を出して欲しい。<BR>その時の私は...?
けど、2版で読んだらそうでもなかった。<BR>その間に色々な経験をしたせいだろうなぁ。<BR>若手エンジニアにはお勧めです。<BR>経験者にはどうでしょうか?