前作『子どもへのまなざし』に対して読者から寄せられた質問に答えるための本です。<BR> 繰り返し、何度も書かれていることは、まず、母性的なもの(あるがままの自分を肯定され、受け入れられる体験)を十分に与えられていない子どもは、父性的なもの(社会のルール)を受け入れることはできない、ということだ。<P> 昔の日本では、母親が母性的なものを子どもに与え、父親が父性的なものを子どもに与えていた。<BR> 現代では? 母親は母性的なものを与えないし、父親も父性的なものを与えない。それがいいとか悪いとかではない。個個の母親・父親を責める訳ではないし、責めても仕方がない。<P> 悲惨な事件が報道される度に、強くそう思う。私たち日本の文化は、母親や父親をどう変えてきたのか。そて、子どもたちをどう育ててきたのか。<BR> これからの日本は、どうなっていくのか。前作ともども、すべての人に、読んで、考えて欲しいと思う。
前作『子どもへのまなざし』を最初に読んだときは、いろいろ疑問が浮かびました。<BR>著者に質問できるなら、いろいろ聞いてみたいなとも思いました。<BR>同じように疑問を抱いた人も大勢いたようで、その疑問に答える形でこの本は出版された続編です。<BR>これだけ著者に質問をしてみたくなる本というのは珍しいと思いますし、<BR>読者の反響を受けて、続編が出たのは、とてもよかったと思います。<BR>個々のケースに答える形になっているので、具体的な内容が多くなっていて、<BR>前作ではわかりにくかったことや書ききれなかったことも、よく説明されています。<BR>私の最大の疑問は、“ここまで甘やかしても大丈夫なのだろうか”でしたが、<BR>続編でも、乳幼児期の甘えさせることの意味について、かなりページを割いてありました。<BR>前作を読んだ人はぜひ。読まれていない方は前作を読んでから読むことをおすすめします。
「こどもへのまなざし」を読んだ悩める父、母からの声の大きさに驚きます。そうした反響に丁寧に答えてくれたのがこの「続 子どもへのまなざし」です。今回は特に「キレるこども」「心や体に障害をもったこども」へのいたわりかたが具体的に示されています。 子育てに悩んでいるのはみんな同じだ、と思うだけも落ち着ける一冊です